『河村目呂二の俳画くさぐさ 秋楽編』 
                                                         



 春の俳画展の後編にあたる企画展が信濃追分の木通庵で開催される。比較的早く情報が伝わってきたのでまだ少し先になるが紹介することにした。
 今回は開催期間は長いが、土日月のみのオープンとなる。

 河村目呂二の俳画くさぐさ 秋楽編 


2025年 10月11日~11月3日

土・日・月のみの開廊




 オープニングは台風が接近した(実際は早く通過したが)こともあり、シルバーウィークで休日割引も休止だったので第2週に出かけることにした。

今年3度目の木通庵企画展
春に続く、「俳画くさぐさ 秋楽編」

早めに出発して途中で仮眠することにした
順調に走り、定番の横川SAで休憩する
今日はゆっくりして仮眠して、
出発も9:30を過ぎていた
出発 横川SA到着
朝を迎えると駐車場はいっぱい 雲はあるが青空が見えている ゆっくりと出発
追分到着 車両通行禁止があるらしい 用水は穏やかに流れる
追分公園の隣が会場 すでに開館している
まだ紅葉には少し早い リンドウが咲く


   
晴鍬雨壱「百姓の俳画展」を
開きたい
季節外れの高音が続いたが、最近めっきり秋が進んで冷え込んできた 
入り口付近で最初に目に入る作品
『まいにちかってゐて
いつかあきになってゐるくさのほ』
        植物:ナス
『障子にほしがきのかげ 縄のひとつ とぶ音』
『おちばへ たべるものはわかち さて みはるかす 山山』
植物:きのこ各種

『こたつへも さかつきかぞへて いさなる』

この三毛猫いいな!
よくある猫の寝姿ポーズ
『なにか とおい音が きこへてくる秋』
植物:サクロ
『蠅のひとつとぶ音』
『むしさゆるばかりの 月をゆく』
植物:ススキ
 秋を感じる目呂二の俳画 
『とちのみころころ あし音さくさく
炭はこぶ列』
     植物:サンキライ

サンキライとは初めて聞いたが
サルトリイバラのことだった
 『韮崎よりより八ヶ岳』 
   


   
『百合が咲いて匂ほって散って実って 
種子がこぼれて落ちてアトに残ったカサカサの 
それでもかくしゃくたる 百合の枯木』


           植物:ユリ
 
応召の馬の列 群れて飛ぶ赤とんぼ 
植物:ヤマイモ
『木の枝の 大根も萎びて 初霜を見た山里』
植物:ユズ
目呂二の俳画は句の内容とは一致していない
その必要はないという考えからのようだ
くせ字でもあるので解読は結構難しい
内山舞さんは日記などの資料も見ているので
かなり慣れてきたようであるが
それでも判読できていない字もある

『秋そらや 日和来る筈 柿の色』
植物:大輪菊
『だいこんの鎧を着て 家々の冬かまへ
植物:』
『路傍に山のもの並べて 春は春 秋は秋 ゆかし』
         植物:アケビとキノコ
『ぬしみ去る たくみさ早さ 栗に りすがきている』
(左)
 『子等のきのこ 見せてもらい 憩う』 
        植物:クリ
『落ち葉のまま 蓋をした絵具箱』
    植物:ユウガギク

ユウガキク(柚香菊)は野菊の一種
 『今朝 百舌の来てゐる 梢の高い空』 

        植物:枝柿
 『庭老ひぬ たきつけをひらう』 
植物:松葉と松ぼっくり
 『子ども 一人かりて 山みち』 
     植物:アケビ
『コスモスの色となって 垣も 原なかのひとつ家』
カッティングシートによるインスタグラム

外が暗くなると見やすいそうだ
『戸ぶくろの 木の葉かき出すと●れた
●●とまってゐる冨士』
木通庵専属ガーデナーによる
山野草


龍興 河村目呂二 俳画遺墨展
   画像サイズが小さいのでPDFファイルで見てください
 
新たに見つかったという資料
目呂二が亡くなってそれほど絶たないうちに開催された俳画遺墨展
いつどこでどのような作品が展示されたかはわからない 
雨田光平による孔版印刷だろうか?
  PDFファイルへ  
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『南庭四清』
植物:活けツバキ
『こたつにありあまる 顔々へ お茶が出る』
       植物:カキ(干し柿)
『住みよい土地がらで 富士のみへる窓があって』
           植物:カキ
『いこへば たれかゐる おちばふむ音』
     植物(菌類):ハツタケ
『家の前に谷 家のうしろが山 山が秋』
       植物:アケビ
『山の子等 山にゐてたのしいその日その日
      植物:トチ(トチの実)』
同じ作品を試して描いているので
今回も販売された
元気なおばさん達と思ったら、
近所の松葉屋さんだった
古本販売  


   
松葉屋を訪問した いつも道路から見ているだけだった
目呂二が移住当時から
お世話になっていたという松葉屋
目呂二の猫が飾ってあるのは
最初の訪問時から知っていたが
店内に入って見るチャンスがなかった
今回は木通庵でお会いしたので
いいチャンスと思い訪問した
『笑門福来』
額に入れて飾ってあるので
かなり日焼けしている
画像処理前の方が実物に近い

他に掛け軸もあるそうだが
どこに保管してあるか不明だという
もらったという松葉屋のエッチングによる版画があった
28/30 「追分のよろず屋」、ORAIの署名がある

調べてみたら「オーライタロー」さんのようだ
おおらいえみこさんと夫婦でユニット「生賴(おおらい)制作所」で活動
オーライタローさんは看板建築のある古い商店のファサード(建物の正面)を
油彩や銅版画で描いているという
ちなみにオーライタローさんはイラストレーター生賴範義さんの子ども
油屋で個展を開催したこともあるようだ
版画家によるエッチング
さて早めに帰るとしよう 赤い実が秋を感じさせる カエデも紅葉には早い
今年は高温だったということもあり
軽井沢も紅葉が遅い
モミジは枝によって
紅く色づいている枝もある

サクラはまだ落葉していない
セイタカアワダチソウとススキは
頭を垂れている

春咲いていた駐車場のサクラ セイタカアワダチソウとススキ
昼過ぎに追分出発

時間が早いので帰りがけに
支援物資を持って
ばあちゃんと猫の様子を見に行く
そのため帰宅したのは
17時過ぎになってしまった

寄り道して324kmの旅であった
追分出発 帰宅






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