加州猫寺調査隊 その25
                       白山湯本舗とは、越野政吉とは    

 加州猫寺といえば、切っても切れないのが供養祭の時、奔走したと考えられる越野政吉。今まで見えそうで見えなかった人物である。そのきっかけを捜し続けたがなかなかしっぽを表さなかった。
 しかし昨年の図書館での検索で北國新聞の掲載広告が出てきた。以前にも新聞広告があったが今回は規模が違う。そこに手がかりはないか。それが今回の調査の目的である。

 その1、2014年11月30日
 小松に仕事に行ったついでに石川県立図書館で半日調査した。相変わらず滞り気味の加州猫寺調査だが、今回の図書館での調査で進展があった。
 図書館のリファレンスの方に相談していたら、こんな資料がありますと見せてくれた。それはデザイン関係の図書で新聞などの広告をもとにしたものだった。その中に大正8年の新年の広告があった。
 おそらく北國新聞と思われるので、早速北國新聞のマイクロフィルムを当たってみた。すぐに出てきた。調べていくと大正8年の元旦と7日に新聞一面刷りで新年の挨拶?が掲載されていた。
 今回はここまで。次回は前後の年の正月にどのような広告を出しているか捜すことにした。

    大正8年元旦
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 紙面一面をつかったインパクトのある紙面構成となっている。
商品に関する細かな広告記事はない。
 皇太子殿下御買上とある。その下に小さく明治42年とあるので
この年に大正天皇が皇太子のころ宮内庁で買い上げたのだろう。
 また陸軍御用達ともある。
 会社名は「本舗合名會社白山商舘」で本店は金澤市安江町、
支店は京都市新町夷川上ル
 社長は越野政吉。
 舛形白山湯研究浴塲(場)部とある。
大正8年1月7日   
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 その2 2015年3月27日
 その2では最初に前回より少し前の年を捜すことにした。
 午後から石川県立図書館でマイクロフィルムとの戦いとなった。とりあえず新年の新聞広告を捜すことにした。昨年見つかったのは大正8年の正月。そこからさかのぼることになった。
 見つかった。たどっていくと大正2年までさかのぼることができた。それでは先は大正末まで見たが末期の正月には見かけることができなくなっていた。

新聞に見る白山湯の広告
   
 大正2年元旦   大きな画像へ  
    今回の調査では大正2年の新年挨拶がいちばん古いものであった。
 紙面の4分の1を使い、白山湯の取扱代理店やここの湯ノ花を使った銭湯の名が連なっている。おそらく経営していたものではないだろう。
 為替「東京18168番」は参考になるか。
 本館製品は石川県物産陳列館にて販売とある。
 大正2年1月2日  大きな画像へ  
     大正3年 元旦 
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 紙面一面の新年挨拶となる。
 ここで今上陛下御買上とあることから大正天皇が皇太子だったころの宮内庁での買い上げだったことがわかる。
 白山湯花の証明書写し(放射性元素の含有)が添えられ、ラジウムを含むことが記された。
 湯花の産地は白峰村であることがわかる。
 まだ丸いロゴはない。
 大正4年元旦     
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一面を使った暦になっている。
当時としては便利に使われただろう。
初めて丸い「白山湯」のロゴが登場した。
宮内庁に買い上げられて7周年の文字が見える。
 
     大正5年元旦
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  一面を使っているが、元のシンプルな様式に戻った。
  右下に大正5年の簡易暦がついている。
  丸いロゴが真ん中に大きくある
 大正6年1月2日  
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かなり紙面が縮小されてしまった。
 
     大正7年元旦
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 元の1面を使った挨拶に戻った。
 中央部分の文字も名刺のような体裁。
 海外(大陸)の代理店目立つ。
 下の方に越野政吉商店の文字が見える。燃料用のピッチの
特約販売をおこなっているようだ。
 四隅に「入浴・原料・燃料・半額」の文字が見える。
   大正8年
一面を使っての新年の挨拶。
越野政吉商店の文字はなくなった。
 大正9年1月2日   
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一面を使っての新年の挨拶だが
文字とロゴだけのシンプルなものになった。
成金汽罐製作所と半々の紙面構成
電話番号も白山商舘と同じなので同じ会社内にあったのだろう。
成金とはすごい社名だが将棋の駒にも掛けているのだろう。
ちなみに汽罐とはボイラーと考えればよい。
おそらくピッチの販売と関連があるのだろう。
桝形白山湯前とあるので
ここは白山商舘が経営していたのかもしれない。
 
     不明 (メモをなくしたため現在年月日は不明)
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 大正12年元旦    
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新年の挨拶だがひじょうに小さなものになってしまった
 
   不明 (メモをなくしたため現在年月日は不明)
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小さな広告のみになってしまった。
ロゴも住所も電話番号もなくなった。
   


 残念ながらメモの紛失により日付けの判らないものがでてしまったが。次回解決する予定。もう一度丹念に年代を広げて捜してみる予定。

 今回キーワードになりそうなのは
  「為替番号 東京18168」 白山湯から広げて「白山湯本舗」、「合名会社 白山商舘」、「湯花本舗 合名会社白山商舘」、
  「桝(舛)形白山湯」、「越野政吉商店」、「成金汽罐製作所」とその専属工場 「東洋鑢会社  大阪伸銅所 平尾鐵工所」、
  「石川県物産陳列館」、「名誉進歩一等賞」、「湯ノ花の各代理店」、「県内外の白山湯」などがあげられる。

 石川県立歴史博物館も4月17日にリニューアルオープンしたので調査の仕方を教えてもらうことができるかもしれない。