第50回郷土玩具展に行く
 白木屋時代から数えて50回目の新春恒例郷土玩具展が今年で終了となってしまいました。私が初めて行ったのは93年の正月ですので、今年でちょうど10回目になります。五十嵐さんの手びねり招き猫もその時買いましたし、久米の招き猫もその時に購入しました。わずか10年ですがこの間にずいぶん会場から姿を消していった郷土玩具も多いようです。先の久米の土人形もそうですし、市原(瑞浪)土人形、坊之谷土人形、富山土人形(わずかに寅が何点か出展されていましたが)など招き猫の産地の郷土玩具達が展示から姿を消していきました。
 私が今回入手したのは薩摩の首人形(十二支)と山形張り子の毬猫と月山のうさぎ、それに宮島張り子の招き猫の4点です。薩摩の首人形の鹿島さんも一昨年までは実演をやっていたのですが。山形張り子の岩城久太郎さんは以前訪ねていったことがありましたが、製作数が少ないようで在庫はなく、東急の郷土玩具店でお求めくださいということでした。今年も出展数はひじょうに少なかったようです。宮島張り子は比較的新しい郷土玩具のようです。
 なぜ今回で最後になってしまったのでしょうか。知っていそうな店員の方に伺ったのですが、しばらく困ったような間の後、「だんだん品が集まらなくなっているんです」ときわめて歯切れの悪い回答でした。どうも他にも裏の事情がありそうな感じです。ただ品数が減っているのは事実です。日本橋東急のころに比べると、グンと規模が小さくなりました。出品者も歴史のある郷土玩具の作者は高齢のためかかなり減ってきました。古玩を扱っていた「二色」も最近は出ていません。新しい作者の出品が増えているものの、全体的に尻すぼみになってきている感は拭えません。しかも50回という区切りのよいときでもあり。
 とにかく正月のイベントが一つなくなってしまったことと、郷土玩具をまとめて見られなくなったのは残念で仕方がありません。

     

     
 鎌倉土人形の蝉丸夫妻
 春日部張り子の五十嵐さん  日出人形の門上さん
         
大分の人形工房「かじか」の練り物
 岡山の「道楽かん工房」の張り子  岩手の「小田島民芸所」の張り子

人形工房「かじか」の作品群

     
よく見ると張り子ではなく、練り物であることがわかる これだけ揃うと何だかラジオ体操をしているみたいだ

訂正
 人形工房「かじか」の姫野さんからメールが入り、張り子ではなく練り物との指摘がありました。確認してみると確かに底の胡粉を塗っていないところにはおが屑の素地が見えます。軽さと岡山と岩手の2点が張り子なので「かじか」の作品も張り子と思いこんでしまったようです。練り物好きとしてはとんだ失敗です。なお、HPを見ると「かじか」ではかなり大きな練り物の人形を作っているようで、興味を引かれます。特に郷土玩具界では練り物はひじょうに少なくなってしまったので貴重な存在です。関心のある方は下記のサイトをご覧ください。

     http://www.oct-net.ne.jp/~kajika/top.html  




猫町百貨店
 有楽町の阪急で開催されている猫町百貨店に6日の初日に行って来ました。東急の郷土玩具展と同様に時代が変わったという感じを受けました。招き猫即売から猫即売に大変身していました。確かに催しの企画自体が変わっているのですから、不思議ではないのですが、招き猫ファンとしてはちょっと寂しい気がしました。東急の郷土玩具展についで招き猫の入手先を失ってしまいました。

     
 のぞきに来た「こじましん」さん   ますむらひろしデザインの三作